医療法人社団 グルコピア日立|内科・糖尿病内科・甲状腺内科

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指導科だより

14.糖尿病と妊娠
食事等の摂取により血糖値が上がると、膵臓から分泌されるインスリンが血糖値を正常値へ戻す働きをしています。しかし、妊娠すると、胎盤から分泌されるホルモンなどが、インスリンの働きを悪くします。
また、胎盤自体もインスリンを壊す酵素を作っているため妊娠中は誰でも血糖値が上がりやすくなります。
1.妊婦さんの糖尿病には
①妊娠糖尿病 妊娠中に初めて診断された糖尿病、出産後に血糖値は戻りやすいが、将来、糖尿病へ移行するリスクがある。
②糖尿病合併妊娠 すでに糖尿病と診断されている人が妊娠した場合、妊娠中にインスリン治療が必要になることが多い。
2.糖尿病の方が妊娠に適した状態は…?
①血糖コントロール HbA1c4.3~5.8% (HbA1c:7%未満)
②合併症 網膜症や腎症などの合併症罹患なしや治療して安定している。
3.妊娠中の高血糖の影響は…?
母 体 胎 児
1.合併症の悪化
 ①糖尿病網膜症 ②糖尿病腎症
2.流産・早産
3.妊娠高血圧症候群
4.羊水過多症
5.膀胱炎等感染症
1.奇形児
2.巨大児
3.子宮内胎児死亡
4.未熟児


糖尿病の方が、血糖値が高いまま妊娠すると母体や赤ちゃんに悪影響を及ぼしますので、妊娠前から血糖コントロールの管理が必要です。
妊娠前に妊娠してよいか主治医に確認してから計画妊娠をしましょう。
また、妊娠糖尿病と診断された場合も血糖コントロールの管理が必要です。
飲み薬は胎盤を通してお腹の赤ちゃんに運ばれるため、赤ちゃんに影響があるのでインスリン療法を行います。
元気な赤ちゃんの出産や育児をする上にも、妊娠中や産後の血糖コントロールは大切です。
指導科だより
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